世界のグルメが皆食べたがる神戸ビーフ。その牛はここ小代で肥育されている但馬牛です。但馬牛の中で特に品質がよいとされるものが神戸ビーフとして流通しているのです。

小代は街に一度入ればわかる通り山間の農村地帯です。この棚田での農作業のパートナーが長らく牛だったわけです。当時は牛は家族同然暮らしていたそうです。農機具の発展に伴い農作業のパートナーとしての牛から食肉としての牛に変化しても、牛と共に生きるというこの街の原点に変わりはありません。

棚田の中でも特に美しく日本の棚田100選にも選ばれているのが「うへ山の棚田」。しかしこ多分にもれずこの棚田も担い手の高齢化に伴い、休耕となる危機が訪れました。しかしこの風景を次世代に残そうと立ち上がったのが13名の未経験の若者たち。試行錯誤の末、できたお米が「俺たちの武勇田」です。地元の小学校に寄付され次世代を担う子供たちにその思いは引き継がれています。

但馬牛の肥育農家の今井さん。かつて育てた牛が松坂牛として全国ナンバーワンを取ったこともあります。

またこれまで肥育した牛は他の地域に出荷するだけで、地元での販売は行っていませんでしたが、そこに風穴を開けたのが牛匠上田。但馬玄というブランドで小代及び城崎温泉で販売を行っています。